坂本から君へ

さかもとのブログ。自分語りとか世間話とか。大阪にいる。

藤井太洋「ハロー・ワールド」感想

藤井太洋さんの「ハロー・ワールド」を読み終えた。
藤井さんの小説って、話によってその作品世界にすっと入っていける時と、そうでない時の落差がすごい激しい。「ジーン・マッパー」「アンダーグラウンド・マーケット」はすごいのめり込んで一瞬で読み終えてんけど、「オービタル・クラウド」や「ビッグデータ・コネクト」はどんなに頑張っても最後まで読了できへんかったわ。なんでなんやろ、そんなんなんの俺だけなんかな…けど、この「ハロー・ワールド」は冒頭だけ試し読みしてみてすんなりと世界に入っていけそうな感じがしたので、読んでみた。
ITエンジニアの主人公が活躍する連作短編集やねんけど、読んでてワクワクする展開が随所に散りばめられていて、いちいちすごい興奮した。
趣味で開発したスマホアプリが、思いもかけない国で予想外の形でバズり始めていくところとか、よくできたミステリーっぽい展開になっててめっさ面白かった。
ドローンとか自動運転車が変な場所に集まっていく話も、2000年問題的なことが今後もコンピューターには常につきまとっていくんやなぁってことを改めて認識させられて、これはちょっとしたホラーみたいな感じに思えてしまったね。
マストドンをカスタマイズして、それが世界規模で使われるようになっていく過程にも痺れた。こんなふうに、自分の開発したプロダクトが予想外に広がりを見せていく時って技術者冥利に尽きるよね。俺も去年「ホッテントリ感情分析」が予想外にバズった時、手叩いて喜んでてんけど、その時の気持ちを思い出したかな。
最後の方は仮想通貨がどうのこうのっていう話になっていくねんけど、正直これ俺よくわからんかった。なんか政治的な話になっていって難しくて頭がついていけへんねんな。テクノロジーと人間との関わり方って、つきつめると政治の問題になっていくんやろうね。でも小説の中でそこにまで話が及んでいってしまうと、なんか俺的には急につまらなくなって気持ちが失速していってしまうねんな。これはちょっと残念に感じた。
でも、小説全体を通じて、数年後の世界はこうなってるよっていうのを具体的に見せてもらってるようなスタイルが一貫していて、すごい読みやすかったし楽しめたかな。

 

昨日、iPhoneXSのカメラを何の気なしに起動してみたら、画面の隅っこの方に髪の毛みたいな細い縦筋が一本走ってるのに気づいた。
スマホを再起動してみたけど、縦筋は消えてくれへんし、その状態で写真撮ったら、撮った画像にも同じように細い縦筋が入ってしまうねんな。
あー、先月買ったとこやのに、これは初期不良ひいたっぽいなぁと思いながら、どうしたもんかなと思案中。気になるっちゃあなるし、でも俺普段から写真ってそんなに撮ったりせえへんし、気にせんかったらこのままでも別に大丈夫かなーとか思ったり。でも中華の格安スマホ使ってるんやったらまだわかるねんけど、高いお金払ってiPhone使ってるのに、こんなふうにちょっとした不具合のある端末掴まされてるのんてなんか腹立つし。うーんモヤるなぁ。
修理頼むんやったら、初期不良扱いで無料でやってもらえると思うねんけど、その場合、携帯ショップやなくてアップルストアに持っていかなあかんみたいで、もう面倒くさいなぁっていう気持ちが正直強い。うーん、どうすんべかな。