坂本から君へ

さかもとのブログ。自分語りとか世間話とか。大阪にいる。

VRの中で生きていきたい

去年あたりから、VRVRと世間で騒いでいて、自分もプレステVRをやってみたいなとずーっと思っていたのだが、現時点でもまだまだ入手困難な状態が続いているようで、全く市場に潤沢に出回る気配がない。
そこで、スマホをセットして使うVRゴーグルというものがあるけれども、あれってどんな感じなのかな?と、ふと気になって色々調べてみたところ、とりあえずVRがどんなものなのかお試し的に体験してみるにはちょうどよいものであるらしい。値段も2〜3千円から手に入るとのことで、それなら迷うような価格でもないので、とりあえずアマゾンでポチしてみた。
ゴーグルが家に届くまでの間、VRでいったい何を観てやろうかと色々探してみたのだが、そこはやっぱりエロでしょう。まずは、人間の欲望と最もダイレクトにつながっている分野で、どんなものなのか試してみるのが一番わかりやすいのだ。

 

そんなわけで、DMMでVRエロ動画を漁ってみた。
VRなので、当然どの作品も主観視点の映像になるのだが、実は僕はこの手のコンテンツがとてもとても好きなのだ。エロではない普通の映画でも、「REC」とか「クローバーフィールド」などのPOVモノは大好物だし、ゲームでもFPSは黎明期の頃から相当やり込んできている。
ただでさえ好きな主観モノのコンテンツが、VRゴーグルによってブーストされたら、いったい僕はどうなってしまうのだろう。そんなことを考え、ワクワクしつつDMMのサイトを物色していると、「王様ゲーム」をテーマにしたAV作品に目がとまった。異常に評価の高いその作品の視聴者レビュー投稿に目を通してみると、『主演の女の子のことが好きになってしまいました。 』 とか、『最後まで見終わってゴーグルを外す時の現実に引き戻される感覚が悲しくてたまらなかった。』 とか、オイオイこいつら大丈夫なのかよと思ってしまうほどに、マジで心ごともっていかれてしまっているような感想が並んでいた。
視覚と聴覚からうまく脳をハックして人間を騙してしまうのがVRだと思っていたのだが、この界隈のユーザーの意見を眺めていると、すでに人間の精神にまで侵食してきているような気がして、なんというかこれはもうますます期待が高まってしまうではないか。
なんでも件の作品は、二時間の前振りシーンと、一時間の本番シーンで構成されているらしい。
これはどういうことなのだろうか。よくドラマ仕立てのAVを観るときに、いつも早送りで飛ばしている部分が二時間も続いて、その後に本編が始まるということなのか。しかし、レビュー投稿によると、どうもこの前振りの部分が非常によくできているらしく、ここで主演の女の子二人と王様ゲームをしているうちに、こちら側の気持ちがぐっと入り込んでいってしまうらしい。
そんなこんなで、この作品にとても興味がわいた僕は、買ってみることにした。

 

ほどなくしてVRゴーグルが自宅に届き、スマホをセットしてさっそく観てみた。
映像が始まる。どうも自分の部屋に、男友達が街でナンパして捕まえた女の子を連れてきたという設定らしい。
初めてゴーグルを装着してみた感想は、レンズを通して立体の世界を覗き込んでいるような感じが強く、それほど没入感というか、その場所に自分の身体が入り込んでいるという感覚は薄いように思った。
それでも、女の子がこちらに目を向けて話しかけてきた時には、ちょっとドギマギしてしまった。若い女の子と目があって、そこから声が聞こえてくると、男の本能的な部分が揺さぶられるような感じがするのかな。
しばらくすると、4人でお酒を飲みながらの王様ゲームが始まって、ここから色々と軽いタッチのエロが始まるわけですよ。
途中で何度か、女の子の顔がこちらに向かって近づいてくるシーンがあって、そこでやけにリアルな臨場感を感じてしまった。普段そんなに人の顔が目の前に近づいてくることなんて滅多にないので、これにはちょっとヒヤヒヤさせられてしまう。
他にも、女の子に耳元で囁かれるところでは、息遣いが身近に感じられて自分の耳がこそばゆくなってきたりして、ゆっくりとではあるが着実にVRの世界に没入し始めている自分に気づいた。
王様ゲーム終盤で、自分の股間を弄り回されている場面で、首を下に向けて自分の股間を覗き込むと、女の子の手が自分の股間を弄っているのが見えて、この「首を下に向ける」というアクションが、脳を騙すのに一役買っているのかなと思った。
そして肝心の本番シーン。これが素晴らしかった。主観視点なので、騎乗位がメインになってくるのだが、首を動かして見上げると、喘いでいる女の子の顔が目の前にあって、正面に視線を戻すと揺さぶられる胸が見える。やはりこの、「視点を動かすことによって世界を認識する」という行為が、没入感に繋がっているのだろう。

ここでは自分の心臓が高鳴っているのがわかり、本当にVRの世界に自分の身体が溶け込んでいってしまっているかのような錯覚を味わうことができた。

 

いやーこれはもう戻ってこれなくなってしまうね。
これから、VR世界の女性に恋をしてしまったりとか、もう現実の世界なんて必要ないと考えてしまうような人が出てきてもおかしくないのではないか、そんな危険な未来を感じさせられてしまう体験でした。
もっと技術が進んで、全身を覆うようなスーツで触覚を再現できたり、鼻や口に装着することで匂いや味なんかも再現できるようなデバイスが登場したら、容易に僕たちの五感なんてハックされてしまいそうな気がする。
とにかく、これは今のところ4千円程度で体験できる非日常なので、この記事を読んでいるみなさんにはぜひ試してみていただきたい。
僕はプレステVRで、さらに一歩先を目指そうと思う。